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第18話/戦いの一局面が、終わる



主な話者:きらら

「私は今死ぬ。けれど後で、私の意思を継ぐ何百万人がやってくるだろう」
636頁
銅山の国で語り継がれる、カタリの言葉。

今、その戦いの新しい局面にひとつの結論が示されようとしていました。


「白人」という言葉を避けようとして違う言葉にすりかえられること
黒人音楽の底流にある、白人の視線を意識したメッセージ
「豊かな」国の様子。その、まったくゆたかではない様子


うさぎたちは、戦いの新しい段階を見届け、銅山の国を後にします。

お話は、人から人へと伝えられて。文字として書かれないまま、真実は人から人へと届けられていきます。



参考文献として挙げられている“ハワードズィンさんの『ア・ピープルズ・ヒストリー・オブ・ユナイテッド・ステイツ』”は日本語翻訳版もあり(ハワード・ジン『民衆のアメリカ史』上、下巻、明石書店、2005年)。



第16話から第18話の、沼の原篇のクライマックスは、ぜひ続けて読みたい。

第18話、先に読んでいたのですが、まとめて読むと印象がまったく違う。おもしろいです。こんなに違うなんて。

調律していく感じというのか。

この音、もっと高いのか、低いのか。高くしてみる。ちょっと高すぎる。低くする。今度はちょっと低い。もう少し高くしてみる。あれ?もしかしてもっと上?

と、少しずつ響きを変えていく感じ。

物語を読むうちに、少しずつ、ゆらゆらと変わっていくのだと思う。

感じ方が。考え方が。


光景が、全巻読む前よりも、くっきりと想像できるようになる。

平和市の周りをぐるりと囲む、インディオたちの黒い影。

道路封鎖で血が止まった市場。封鎖が解かれてどっと流れ込む新鮮な血(物資)。

そこにいた著者の眼差し。空の青さ。


なぜこのお話が日本語で書かれているのかも想像できる。

まるで仲間に、友人たちに、話すように。書き言葉でなく、会話をして話を手渡すように。

そのための形なんじゃないか。


どこにあるかもよく分からなかった遠い国での戦いが、自分の先輩たちの戦いに思えてくる。同じ時を生きる、先達。


考えていこうと思う。今からのこと。今までのことにも目を向けて。

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第1話/昔むかし、あるところに

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うさぎ、きらら、トゥラルパンが銅山の国へと、旅立つ。
沼の原での、水をめぐる戦いのお話が、始まろうとしていた。



「豊かな」国と「貧しい」国。
豊かな国と聞くと、どこが思い浮かぶでしょう。
まず私に思い浮かぶのは、私の住む国、日本。それから、アメリカ、ヨーロッパの国々。

なぜだろう、なぜその答えが浮かぶんだろう?
第1話は、思い浮かぶ、自然に覚えさせられている、その不思議に、気づかせてくれる文章なのでした。


一番最初に第1話に出会ったのは、インターネットで、でした。
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