第34話 日米「同盟」
88。 日本には88の米軍基地がある。 防衛省のHP を見ると、 平成26年(2014年)1月1日現在で、84施設・区域とある。 このうち32施設が沖縄にある。 ✦ 「基地問題」というと、私たちの頭には 「沖縄」が浮かぶようになっているらしい。 「あ~、基地ね。沖縄にたくさんあって、 最近さらにもめてるよね…」 自分の家の近くにある基地のことを、 思い浮かべることはない。 時々、基地の近くを車などで通りかかると 「そうか、ここにも基地があるんだ」と思うけれど、 それと沖縄を結びつけることはしない。 不思議だと思う。 ✦ 「アメリカ言いなり もうやめよう」という スローガンを掲げた政党がある。 見かけたことがあるだろうか? でも「普通」の人なら 「なに言ってるんだか」 と一笑に付すところだと思う。 そういうふうに、世の中はつくられている。 ✦ よその国の軍隊が、国中に84もの場所に 駐留している国。 それを受け入れて、 考えないようにしている国。 それが私たちなんだなあ、と 今回のうさぎ!を読んで思った。 自己暗示をかけるのがうまい国民だなあ、と…。 そういう性質があると思う。 目立つことはしたくない。 他の人がしていることと同じようにしていたい。 同じ色の中に、隠れていたい。 同時に「しつこさ」や「破天荒」や「思い込みの激しさ」 なども絵本国民の特性として 浮かぶのだが… こんなイメージが浮かぶようになったのは、 「うさぎ!」を読んだ影響だと思う。 以前はこんなふうに絵本国民を思い描かなかった。 ✦ 敗戦国がなぜ 「高度経済成長」できたのか。 その裏側が第34話に書かれている。 絵本の国をドル金持ちにして、 基地帝国の上客にする、と。 そのねらいがなければ、 今のような絵本の国はなかった。 「上客にする」、これはすごく成功していると思う。 ありがたがって買っている。 彼らのつくる製品を。 不思議だけど、そういうことになっている。 ✦ 以前の「うさぎ!」にあったように、 絵本国民のおそるべき性質(狂乱、予測不能、強力な連帯など)が いつか爆発すればいい